1. 株式投資・FX等をしている方がふるさと納税をするメリットと注意点
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株式投資・FX等をしている方がふるさと納税をするメリットと注意点

ふるさと納税の手続き 申し込みから確定申告までを解説!

最近は、株式投資やFX等をしている方が増えていますが、株式投資・FX等で所得が増えた場合、給与とは別にその分の税金も納めなければなりません。こうした税金が、ふるさと納税によって控除できるのかどうかは気になるところです。ここでは株式投資・FX等をしつつ、ふるさと納税をするメリットと注意点についてご説明します。

1. 株式投資・FX等の所得にかかる税金がふるさと納税の控除対象になるのか?

合計所得の増加によりふるさと納税の控除限度額は増える一方で損失が出た場合は変動しない

結論から言うと、株式投資・FX等の所得にかかる税金は、“ふるさと納税の控除対象になります”。株式投資やFX等への投資で生計を立てている方だけでなく、副業で株式投資に取り組んでいる方をはじめ、不動産投資、先物・オプション取引、投資信託等で得られた所得も、ふるさと納税による税金控除の対象になります。
会社員の方なら、確定申告をすることで、株式投資やFX等で得た所得を給与所得と合算して納税額を計算できます。合計所得が増えれば、ふるさと納税で控除できる限度額が上がり、その分ふるさと納税で受け取れるお礼の品の選択肢も広がります。一方で、株式投資やFX等で損失を出したとしても、その分を給与所得と合算し収入額を少なくする(=支払う税金を少なくする)ことはできません。つまり、ふるさと納税の控除限度額は変わらないため注意が必要です。
なお、どのくらい控除限度額が増えるのかは、株式投資・FX等の取引条件や種類によって異なります。詳しくは「【2】株式投資・FX等で所得が増えた場合のふるさと納税の控除限度額」に記載しています。

また、株式投資・FX等の活用状況に応じて、ふるさと納税の控除方法・限度額は変わります。以下のチャートでご自身の状況をチェックしてみましょう。

ふるさと納税を行う場合の確定申告の必要性と控除限度額 ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点3 控除額シミュレータ ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点1 ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点2 控除額シミュレータ ふるさと納税で確定申告をする場合の注意点3

株式投資で“源泉徴収あり口座”の場合、確定申告が不要で「ワンストップ特例制度」を利用できる

株式投資で得た所得にかかる税金の納税方法は、「源泉徴収なし」と「源泉徴収あり」の2種類から選ぶことができます。
証券会社で源泉徴収なし口座を選択した場合は「申告分離課税」、源泉徴収あり口座を選択した場合は「源泉分離課税」となります。源泉徴収なし口座では確定申告が必要ですが(給与所得者の場合は20万円、主婦や無職・学生の方は38万円を超えた利益がある場合)、源泉徴収あり口座の場合は確定申告が不要で、「ワンストップ特例制度」を利用してかんたんにお手続きをすることができます。
また、株や投資信託等の売買益や配当金を一定額非課税にできる「NISA口座」では、毎年120万円まで(最大600万円まで)が非課税で、この場合も「ワンストップ特例制度」を利用できます。「ワンストップ特例制度」の詳細は「ふるさと納税ワンストップ特例制度について」に記載しています。利用条件を確認して活用してください。

一方で源泉徴収なし口座の場合、あるいは源泉徴収制度がないFXの場合は、確定申告(または住民税の申告)が必要とされ、「ワンストップ特例制度」の利用はできません。特に給与所得者で株式投資やFX等による所得が20万円以下の方は、本来確定申告の義務はありませんが、ふるさと納税の控除を受けるためには確定申告をしなければなりません。詳しくは「【3】ふるさと納税で確定申告をする際の注意点」に記載しています。

【2】株式投資・FX等で所得が増えた場合のふるさと納税の控除限度額

ふるさと納税による控除限度額は、所得額によって決まるため、株式投資・FX等によって所得が増えた場合は控除限度額も増加します。それでは、具体的に控除限度額がどのくらい増えるのか、計算式に当てはめて算出してみましょう。なお、ふるさと納税の控除限度額を求める計算式は以下の通りです。詳しくは「ふるさと納税 控除上限額の計算式とかんたんシミュレーション」に記載しています。

控除限度額={(個人住民税所得割額×20%)÷(90%-所得税率×1.021)】+2,000円

寄附金控除額の計算の基礎となる「個人住民税所得割額」は、市町村から交付される個人住民税の納税通知書の「市区町村民税の所得割額」と「都道府県民税の所得割額」の合計額として確認することができます。 計算で求める場合は以下の式になります。

個人住民税所得割額={(前年の総所得金額等-所得控除額)}× 税率(10%)- 税額控除額

また、株式譲渡益、配当金(上場株式の場合)、FXによる利益の税率は、所得税15.315%と住民税5%の計20.315%となります。つまり株式投資・FX等の利益に対する「個人住民税所得割額」は、{所得(利益)額×住民税率(5%)}で計算できます

事例

独身で給与所得が700万円、所得税の適用税率が20%、個人住民税所得割額が367,000円の方が、株式投資によって100万円の利益を上げた場合の限度額。

①給与所得のみの場合の限度額
控除限度額は107,490円となります。
控除限度額={367,000×20%÷(90%-20%×1.021)}+2,000=107,490円
②株式投資も含めた場合の限度額
株式投資による利益100万円が加算されるので、個人住民税所得割額が増加します。 その結果、控除限度額は121,862円となります。
個人住民税所得割額=367,000円+(100万円×5%)=417,000円
控除限度額={417,000×20%÷(90%-20%×1.021)}+2,000=121,862円

結果、この事例では、ふるさと納税の限度額は121,862円となり、14,372円(121,862円ー107,490円)分増えています。

【3】ふるさと納税で確定申告をする際の注意点

株式投資・FX等による所得がある場合は、ふるさと納税の控除限度額も増えますが、所得額や納税方法によっては以下に注意が必要です。

①給与所得者で給与以外の所得が20万円以下の場合

本来確定申告は不要、ただしふるさと納税をするなら確定申告をしなければ控除を受けられない

会社員の方で、「給与支払い先が1カ所で給与所得が2,000万円以下かつ、株式投資・FX等による所得の合計が20万円以下の方」がこれに該当します。
この場合、株式投資・FX等での所得について確定申告をする必要はなく、所定の期間内に住民税の申告をしなければなりません。住民税の申告にはワンストップ特例制度は利用できず、確定申告をしなければ控除を受けることができません。つまり、ふるさと納税をするために確定申告をすると、株式投資・FX等の所得についても申告する(納税対象とする)ことになり、結果としてふるさと納税の控除限度額増加というメリットに対して、納税額の増加というデメリットも生じることになります。全体のバランスに十分注意してご自身で判断してください。

②株式投資で源泉徴収ありの特定口座を利用している場合

本来確定申告不要、ただし株式投資による所得をふるさと納税の控除限度額に反映したい場合は確定申告が必要

源泉徴収なしの口座を利用している場合は確定申告が必要ですが、源泉徴収ありの口座を利用している場合、利益が出た売買ごとに自動的に税金が徴収されます。そのため、金額にかかわらず(20万円を超えていても)確定申告は不要です。ただし、確定申告を行わなければ株式売買で得た利益は給与等の所得と合算されないため、株式売買で利益があり税金が徴収されていても、ふるさと納税の控除限度額が増えることはありません。株式投資分の所得をふるさと納税の控除限度額に反映させたい方は、別途確定申告をする必要があります。

③国民健康保険料を支払っていたり、助成金を受けている場合

ふるさと納税のために確定申告をした場合、助成金等を受けられない可能性がある

確定申告をして株式投資・FX等の所得を給与所得等と合算し所得額が増加すると、かえって支払うお金が多くなるケースがあります。以下のケースに該当する方は注意してください。

国民健康保険に加入している方

国民健康保険は所得に応じて保険料が設定されています。そのため、株式投資・FX等の利益を合算し合計所得が増加すると、保険料も増加する可能性があります。国民健康保険には所得に応じて負担する「所得割」と、加入者が均等に負担する「均等割」があります。賦課率や金額は市区町村によって異なりますが、所得割の賦課率はおよそ10%前後です。つまり、株式投資・FX等で100万円の利益があり、確定申告で合算すれば約10万円国民健康保険料が増えます。一方で、上場株式売買の場合に限りますが(FXや先物・オプション取引等は源泉徴収の対象ではないため)、源泉徴収ありの口座を選んでいる場合、株式売買利益の約20%は利益が確定した時点で源泉徴収されますが、合計所得とはみなされず、国民健康保険料が増えることはありません。ただし、国民健康保険料には上限があるので、一概にどちらがよいとは言えず、ご自身で選択してください。

助成金・補助金等(児童手当等)を受けている場合

所得を基準とした助成金や補助金等を受けている場合は、所得が増えるとそれらを受け取ることができなくなる可能性があります。助成金・補助金等の種類や基準額は自治体によって異なりますので、適用条件はお住まいの自治体にお問い合わせください。

「株式投資・FX等をしている方がふるさと納税をするメリットと注意点」に関しては以上となります。
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